イトーヨーカドーは宝箱

イトーヨーカドーは宝箱

最近、イトーヨーカドーが全国的に閉店しているらしく、ここ数年住んでいた近くの「イトーヨーカドー津田沼店」も9月29日に閉店したというニュースを父親が共有してきた。

父にとっては小さい頃からある場所だったのだろう。

「寂しいなぁ」とLINEを交わしていた。

 

 

そういえば、私が小さい頃によく行っていたイトーヨーカドーはどうなったっけ?と調べると、7月28日に閉店したというニュースが出てきた。

確か別のテナントが入るとの話だったが、もうあの頃見ていたお店ではなくなるのだなと寂しい気持ちになった。

 

 

車に乗って少しだけ遠出しに行く場所。

もっと遠くのジャスコほど全部揃ってはいないし、広いわけでもない。

でも楽しいものがいっぱいあるところ。

 

ムシキングが出たときに、男の子たちと一緒に並んでワクワクしていた気持ち。

「これは得意だからな」と岩を持ち上げる男の景品ゲームをやって見せる父の姿。

私が適当に手で叩いたら知らない曲になってしまい、ワタワタしながら初めての太鼓の達人をプレイする両親の横顔。

 

ラブアンドベリーが出て、親友家族と訪れた際はいつもよりもたくさん遊べた日。

アンパンマンのポップコーンを全力で回してみたこと。

メダルがなくなったら、パチスロをやっている父のところへ行き補充してもらったこと。

 

ゲーセンへ行く道中で同級生と会って、親同士が挨拶して少し気まずい時間。

ポケモンの配布を貰いに行ったこと。

1個だけ厳選したお菓子を買ってもらったこと。

 

私の「楽しい」の原点はあのお店に詰まっていたように思う。

それでも今綴った景色はもう私の記憶にしかなくて、本当にあったことなのか確かめようがないものもある。

きっと、人の数だけその場所の思い出があって、ふとしたときに場所を思い出して、その当時の自分に戻れるのだろう。

 

 

ずっと同じ景色も場所もないからこそ、人はそれを思い出にするのだろうし、そうやって繰り返していくんだろうな。

 

 

小さい頃の自分よ。

20年後くらいの自分は少しだけ一区切りを迎えたよ。

まだまだ足りない部分が多いけど、人には恵まれてる人生だと思うよ。

とりあえず、ムシキングのヘラクレスオオカブトは友達に譲らないでくれよな。

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