小学校の保健室には、ベッドのスペースごとにいわさきちひろさんの作品が飾ってあった。
頭の方にコピーしたものが貼ってあった。
私は保健室の常連だったので、毎回ベッドで寝ていたし、6年間変わらず絵が飾ってあった。
記憶が間違いじゃなければ、たまーに絵が変わっていた気がする。
何故いわさきちひろさんの絵が飾ってあったのかはわからない。
でも、あの絵を見るたびに体調の悪い気持ちが少し紛れていたのを覚えている。色合いといい、描かれている子供の表情といい、なんとも言えない寂しさを感じていた。
小さいながらに「好きだな」と思っていた。
教科書で読んだものも覚えている。
金子みすゞさんの「わたしと小鳥とすずと」だ。
みんなで声を出して読んだりしたなぁ。
子供ながらに深いことが書かれていると感じたし、今でもすごく気に入っている詩だ。
みんなちがってみんないい
そのはずなんだけど、今の世の中はどうかな。
なんだかそうじゃない気がする。
みんな違っているはずなのに、みんな同じなわけがないのに。
なんだか、いわさきちひろさんと金子みすゞさんの世界観に、私は小さな頃から色々教わってきたのだなと感じる日々だ。
<2020年9月2日 19:28 noteにて>